【運送業許可の取得方法】一般貨物の手続きの流れをプロが解説

運送業を始めるために不可欠な運送業許可は、正しい要件の理解と適切な申請手続きを行うことで取得可能です。一般貨物自動車運送事業の許可を得るには、車両台数や営業所の確保、十分な資金計画など、厳しい基準をクリアしなければなりません。

以下では、運送業許可の種類から取得方法、取得のポイントを初心者の方にも分かりやすく解説します。許可取得は事業開始の第一歩であり、法令遵守を前提とした確実な準備が求められます。これから運送事業を立ち上げたい、あるいは許可申請の進め方を確認したいとお考えの方は、ぜひ参考にご覧ください。

運送業許可の種類

不特定多数の荷主に対応する一般貨物自動車運送事業

運送業の中で最も一般的なのが「一般貨物自動車運送事業」です。これは、不特定多数の荷主様から依頼を受け、有償で荷物を運ぶ事業を指します。いわゆる「緑ナンバー」のトラックを使用して営業を行う形態であり、多くの運送会社様がこの許可を取得して事業を展開しています。

一般貨物自動車運送事業の許可を得るためには、5台以上の車両や適切な休憩施設の確保など、詳細な要件をすべて満たさなければなりません。幅広い荷主様と取引ができるため事業の拡張性が高い一方で、審査基準が厳格に定められている点が特徴です。

特定の荷主に限定して運送を行う特定貨物自動車運送事業

特定の1者(1社、1人)のみの荷主の荷物を運送するものは「特定貨物自動車運送事業」に該当します。

以前は一般貨物よりも要件が緩やかでしたが、現在は許可要件は一般貨物自動車運送事業とほとんど変わりませんので、特定の荷主の仕事だけを行う場合でも、”一般”の許可を取ることがほとんどです。

運送業許可は一度取得すれば終わりではなく、法令を遵守して正しく運営を続けることが求められます。無許可での営業は厳しい罰則の対象となるため、必ず適切な手順を踏んで許可を得るようにしてください。

運送業許可の申請手続き

一般貨物自動車運送事業を始めるためには、定められた要件をすべてクリアし、複雑な申請書類を準備する必要があります。ここでは、申請の流れと、事業維持に欠かせない更新等の知識についてまとめます。

申請の流れ:取得方法

1.事業計画の策定と申請書の提出

まずは、法令で定められた許可基準をすべて満たす事業計画を立案することが、手続きの第一歩となります。運行管理体制や使用する施設等に関する計画も加えて所定の申請書と添付書類を作成し、営業所を設置する管轄の運輸支局へ、控えを含む合計3部を提出します。

2.法令試験の受検と行政による審査

申請書の受理後、管轄の運輸局において書類審査が開始されます。この審査期間中には、法令試験が実施されます。法令試験に合格し、かつ書類上の不備がないと判断されることで、審査は最終段階へ進みます。書類に不備が指摘された場合には、速やかに補正を行い、再提出を完了させる必要があります。

3.許可証の交付と運行開始に向けた準備

標準的な審査期間である3~5ヶ月を経て問題がなければ、正式に事業許可が下ります。許可証の交付を受けた後は、速やかに登録免許税の納付を行い、車両の登録(緑ナンバーへの変更)や運行管理者・整備管理者の選任届出といった手続きを進めます。

4.運輸開始届の提出による営業開始

すべての準備が整い、実際に運送業務を開始した後は、運行開始から30日以内に「運輸開始届」を提出しなければなりません。また、基本的にはこのタイミングで「運賃・料金設定届」を提出します。これら一連の手続きをすべて完了させることで、法令に基づいた正式な営業を継続することが可能となります。

許可後の適正な運営と5年ごとの更新制に関するルール

従来、運送業許可は一度取得すれば更新の必要がありませんでしたが、法改正により「5年ごとの更新制」が導入されることが決定しています。これは、事業者の安全管理体制や法令遵守状況を定期的にチェックするための制度です。

更新の際に要件を満たしていないと判断されれば、許可の更新ができず事業を継続できなくなるリスクもあります。不安を感じたら専門家に相談し、無理なく更新できる体制を構築しましょう。

許可取得をスムーズに進めるためのポイント

一般貨物自動車運送事業の許可を円滑に取得するためには、事前の準備と正確な情報収集が欠かせません。申請書類の作成だけでなく、行政が定める複雑な要件を一つずつ確実にクリアしていくことが最短ルートとなります。

営業所や車庫の選定における要件確認の徹底

運送業許可の審査において、難易度が高いといわれるのが営業所や車庫の選定です。都市計画法や農地法など、多くの法律による制限を受けるため、安易に場所を決めてしまうと、要件を満たせず申請が受理されない事態を招きます。

法令試験への万全な備えと確実な合格対策

許可申請後に行われる法令試験は、合格しなければ許可が下りない重要なステップです。試験範囲は広範にわたり、独学での対策には限界を感じる方も少なくありません。独学が難しいと感じる場合は、専門家にアドバイスを求めるのがおすすめです。

法人設立タイミングに注意

一般貨物許可を取得するには、資金要件を満たさなければなりません。法人は設立しても資本金が不足し、要件を満たせなかったという事態は避ける必要があります。法人を設立する場合、必要資金を踏まえたうえで設立タイミングを見極めることが大切です。

運送業許可の取得は行政書士高橋いさお事務所にお任せください

運送業を新たに始めるためには、一般貨物自動車運送事業の許可を取得することが不可欠です。上記では、運送業許可の種類から取得方法、取得のポイントについて解説いたしました。複雑な手続きや厳しい審査基準をクリアし、事業を円滑にスタートさせるためには、専門的な知識を持ったパートナーの存在が大きな力となります。

行政書士高橋いさお事務所では、運送業の許認可申請代行を専門に行っております。代表が宅地建物取引士の資格を保有しているため、許可の難関である営業所や車庫の土地要件調査に強みを持っていることが特徴です。さらに、万が一不許可となった場合の返金保証制度や、合格率を左右する法令試験のサポートなど、事業者様が最小限のリスクで許可を得られる体制を整えています。運送業への参入を検討されている方は、ぜひ行政書士高橋いさお事務所へご相談ください。

運送業許可の申請や更新に関するQ&A

一般貨物と特定貨物のどちらの許可を申請すべきですか?

多くの荷主様と取引を行い、将来的に事業を大きく拡大したいとお考えであれば、一般貨物自動車運送事業の許可が適しています。特定貨物は契約先が1社に限定されるため、ビジネスの柔軟性を考慮すると、初心者の皆様には一般貨物の取得をおすすめしています。

許可の申請手続きから取得までどれくらいの期間が必要ですか?

運輸支局へ申請書類を提出してから審査が完了するまで、通常3~4ヶ月程度の期間を要します。事前の準備期間も考慮して余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。

許可を取得した後に対応すべき更新などの手続きはありますか?

はい、一般貨物自動車運送事業の許可には5年ごとの有効期限があり、継続して事業を行うには更新手続きが必要です。更新時には法令遵守の状況が厳しくチェックされるため、日頃から事業報告書の提出や安全基準の維持を徹底しなければなりません。